「掛軸を売りたいけど、どうすればいいのか分からない」「高く売るためのポイントを知りたい」このような疑問を抱えている方も多いでしょう。
そこで、本記事では掛軸を実際に売ろうとしたときの手順や買取方法、高値で売るための重要なポイントについて詳しく解説します。
掛軸の売却をお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
掛軸を売りたいときの手順とは?
実際に掛軸を売ろうとしたとき、どのような手順で進めていけば良いのでしょうか。ここでは、一般的な掛軸を売る際の流れを紹介します。
1. 専門家による鑑定で価値を把握する
掛軸の専門家に鑑定を依頼し、作品の価値を確認しましょう。作品の内容や状態によって価値は大きく異なるため、素人の判断では見逃してしまう重要なポイントもあります。プロの鑑定士に見てもらうことで、正確な価値の把握ができるでしょう。
2. 複数の買取業者に査定を依頼する
複数の買取業者に査定を依頼します。各業者による査定額を比較することで、最も高い評価を得られるでしょう。また、業者によって鑑定基準や得意分野が異なるため、いくつかの業者に見てもらうのがおすすめです。
3.査定額が納得のいく業者と交渉する
査定結果を比較し、最も納得のいく査定額を提示した業者と交渉します。この際、買取価格だけでなく「手数料の有無」や「スタッフの対応」なども重要なポイントです。誠実で丁寧な対応をしてくれる業者を選ぶことで、トラブルを避けることができます。
4. 契約書を交わす
最終的に選んだ業者と合意に至ったら、契約書を交わします。契約書には買取価格や条件が明記されているため、内容をしっかり確認しましょう。契約後は、掛軸の引き渡しと支払いが行われます。
掛軸を高値で買取してもらうポイント
掛軸の価値は、単に状態や見た目だけで判断するのは早計です。ここでは、価格を左右する重要なポイントを3つ紹介します。これらのポイントを押さえることで、予想以上に高値で買取してもらえる可能性が広がるでしょう。
有名作家や巨匠の作品
掛軸の価格を大きく左右する要素の一つは、作者の知名度です。日本には横山大観や上村松園といった巨匠が存在し、彼らの作品はより高価で取引されます。たとえ名前を知らない作者の作品でも、決して安易に価値が低いと決めつけないでください。まずは専門の鑑定士に査定してもらうことが重要です。意外にも、有名な作家の作品であることが判明し、高値で売れる可能性もあります。
共箱があるかどうか
掛軸の価値を高めるもう一つの重要な要素が「共箱」の存在です。共箱とは掛軸を納める箱のことで、作品名や作者名が記載されています。共箱は単なる収納箱ではなく、作品が確かに作者によって作成されたのを証明する重要な証拠となります。共箱の有無によって、価値が2倍から10倍に跳ね上がる可能性もあるため、手元に共箱があるかどうかを必ず確認しましょう。
二重箱があるかどうか
掛軸の価値を高める要因として「二重箱」の存在も重要なポイントです。二重箱は共箱を保護するための外箱であり、高価なものほど二重箱に収められていることが多いのです。漆器のように塗が施され、共箱を傷つけないようにする役割を持ち、湿気や乾燥から守ります。日本独自の保護方法である二重箱の有無も、価値に大きく影響します。
掛軸の買取方法
掛軸を手放す際には、状況やライフスタイルに応じた買取方法を選ぶことが大切です。ここでは、高値で買取してもらうための3つの方法をご紹介します。
出張買取
掛軸をまとめて査定してもらいたい場合は、出張買取が最適です。多くの買取業者は無料で訪問査定を行っており、買取が成立しなかった場合でも費用が発生することはほとんどありません。ただし、事前にホームページで出張費用や相談料の有無を確認しておくことが重要です。また、掛け軸の買取実績も見ておくと、問い合わせ前に各業者の相場感を把握することができます。
悪質な業者を避けるために、ホームページだけでなく電話で直接対応を確認するのも良いでしょう。電話での対応が高圧的だったり、不安を感じたりする場合は、その業者の利用を控えるべきです。
掛軸は紙製でとてもデリケートなため、出張買取の利用によって、運搬中の損傷を防ぐことができます。また、査定には時間がかかる場合が多く、複数同時に査定する場合はさらに時間が必要です。自宅でゆっくりと査定結果を待つことができる出張買取は、忙しい方にとっても便利な選択肢となります。
店頭買取
店頭買取は、街中の買取店舗に自分で掛軸を持ち込んで査定してもらう方法です。全国展開している大型店舗から個人経営の小型店舗まで、それぞれ特徴があります。大型店舗は知名度があり、ホームページで口コミや買取実績を確認できるため、初めての方でも相談しやすいです。しかし、大手業者には短期間の研修のみで鑑定を行っている経験の浅い鑑定士も在籍していることがあり、鑑定士の知識の差によって買取価格が変わる場合があります。可能ならば、1社だけでなく数社に査定を依頼して、価格を比較することをおすすめします。
ネットオークション
掛軸をネットオークションに出品するのも一つの方法です。しかし、掛軸に関する知識がないと高値で売るのは難しいでしょう。出品時には詳細な説明や本物であることの証明が必要です。知識がないまま出品すると、安値で落札されてしまい、実は貴重なものだったということも考えられます。そのため、ネットオークションを利用する際には、事前に詳しく調べ、本物の証明書や詳細な情報を提示することが重要です。
まとめ
「状態が悪いから」「長期間倉庫に眠っていたから」といった理由で掛軸の価値が決まるわけではありません。価値を引き出すための重要なポイントを確認した上で、買取業者に依頼することが大切です。