金. 5月 3rd, 2024
粉骨とは

近年、お墓を持たない供養方法が増えており、海洋散骨、手元供養、分骨などの選択肢が広がっています。特にお墓を作らずに故人を供養するためには、粉骨は欠かせない工程です。

この記事では、粉骨のメリットやデメリット、業者に依頼する際の費用相場、選び方のポイントなどを詳しく解説していきます。

粉骨とは?

粉骨は、故人の遺骨を細かく砕いて粉末状にする処理のことを指します。この方法の大きなメリットは、遺骨をよりコンパクトにすることで、さまざまな形式の供養が可能になる点です。特に、墓地のスペースが限られている日本では、有効な選択肢として注目されています。

しかし、大切な人の遺骨を粉末にするという行為は、心理的な抵抗を感じる方もいます。そのため、粉骨を選択する時は、家族や親族が十分に話し合い、理解をし合った上で決定をするのが大切です。

粉骨をする理由と目的

粉骨をする主な理由は、故人の遺骨をより柔軟に供養するためです。例えば、「手元供養」や「散骨」、「分骨」といった方法があります。それによって、遺骨を自宅で保管したり、自然に還したり、家族間で分け合ったりすることが可能です。

特に散骨の場合は、遺骨を2mm以下に粉砕する必要があります。これにより、骨とは判別がつかず、他の人の目に触れたときに遺棄とみなされる心配が少なくなるのです。

粉骨のメリット・デメリット

粉骨には、いくつかのメリットとデメリットがあります。主なメリットとしては、供養の方法を広げられる点ですが、故人の遺骨を細かく砕く行為に対して抵抗を感じる人も少なくありません。粉骨を考えている方は、メリットとデメリットをしっかりと理解し、検討することが大切でしょう。

メリット

粉骨は、遺骨をコンパクトにまとめることができるため、通常の骨壺の約3分の1のサイズで保管できます。そのため、スペースが限られている住環境でも、無理なく供養が行えるのが大きなメリットです。

さらに、遺骨を粉末化することで、散骨や自宅での手元供養など、さまざまな形式での供養が可能になります。粉末状にした遺骨は分骨にも対応するので、複数の親族間で共有する際にも扱いやすくなります。小さめの「ミニ骨壺」に収めて各家庭で保管もできるため、個々のニーズに合わせた供養が可能です。

デメリット

家族の中には、遺骨を粉末化することに抵抗を感じる人もいるかもしれません。その場合、メリットや目的を丁寧に説明し、家族全員で意見を共有した上で決定するのが良いでしょう。

また、粉骨された遺骨は粒状の遺骨と比較してこぼれやすいというデメリットも。骨壺が倒れたり、蓋が外れると遺骨が散乱するリスクが高まります。そのため、蓋のしっかりと閉じる、滑りにくい素材の骨壺を選ぶことが重要です。

粉骨を依頼した時の費用相場

粉骨を依頼する際には、その費用がどれくらいになるか気になるところです。ここでは、専門業者に依頼した場合の費用相場について、骨壷のサイズや粉骨方法、遺骨の状態による違いを紹介します。

粉骨を依頼した時の費用相場

骨壷のサイズや方法で異なる費用

粉骨の費用は、骨壷のサイズによって変わります。小さいサイズとされる3寸の骨壷を使用する場合、費用はだいたい1万円前後です。逆に、6寸や7寸といった大きな骨壷を選ぶと、2万円台が相場となっています。また、粉骨の方法によっても費用が異なります。機械だけを使って行う場合と、手作業を加えて丁寧に行う場合がありますが、手作業を取り入れた場合は費用が高くなることが多いです。

遺骨の状態で異なる費用

遺骨の状態によっても、費用に差が出てきます。例えば、長期間お墓に納骨されていた遺骨は、水分や異物が含まれていることが少なくありません。水分や異物を除去し、遺骨を適切に乾燥させる必要がある場合、その分、費用が上乗せされる可能性があるのです。

粉骨業者選びのポイント

専門業者を選ぶとき、いくつか重要なポイントを押さえておく必要があります。粉骨とは、故人の大切な遺骨を細かく加工する繊細な作業ですので、遺骨を慎重に扱い、依頼者の想いに寄り添う業者を選ぶことが大切です。また、料金が明確であり、業者の名称がはっきりしている点も、信頼できる指標の一つとなります。

立会いができるか

粉骨を専門業者に依頼するとき、作業を自分の目で見たいと望む方も少なくありません。立ち会いを希望する場合、それが受け入れられない業者は避けた方が良いでしょう。

業者が立ち会いを許可しない理由として、作業過程に非公開の部分があることが考えられます。適切な施設がない、または適切な方法で粉骨を行っていないため、家族に作業を見せるのを避けている可能性も。

実際に立ち会うかどうかはともかく、「立ち会いが可能かどうか」を問い合わせることで、その業者がどれだけ誠実に取り組んでいるかが明らかになります。

設備の衛生面や安全性

遺骨の洗浄や乾燥、粉骨を専門業者に依頼するとき、設備の質がとても大切です。遺骨を扱う設備は、漏れのない、安全で衛生的なものでなければなりません。特に、自宅や納骨堂で保管されている遺骨は、基本的に洗浄の必要はありませんが、状況によっては慎重な扱いが求められます。

遺骨を単純に水道水で洗い、ザルに入れて処理する方法は避けるべきです。この方法では、微粉骨や小さな骨片が下水に流れてしまうリスクがあり、これは故人に対する敬意を欠く行為となります。また、遺骨を長期間干すことも適切ではありません。埃が付着し、遺骨が汚染される可能性が高まります。

遺骨の洗浄や乾燥を行う場合は、専用の設備を持つ信頼できる業者を選ぶことが重要です。洗浄には専用のフィルターを備えた水を使用し、乾燥には清潔でコントロールされた環境を用意することが理想的でしょう。

希望に沿ったプランかどうか

粉骨を行った後の供養オプションを提供している業者は多く、海洋散骨サービスや自宅での供養ができるミニ骨壺、遺骨を納められるアクセサリーなどが含まれます。こういったサービスがあることで、粉骨の後も同じ業者に供養まで依頼ができるため、一貫した対応が期待できるでしょう。

ただし、追加サービスが基本料金に含まれているのか、それとも別途オプション料金が必要なのかは業者によって異なります。そのため、手元供養や特定の散骨サービスを希望する場合は、契約前にしっかりと確認をしておくのが大切です。後々の予想外の費用に驚くことなく、計画的に供養を進めることができるでしょう。

まとめ

粉骨を行うことで、散骨、手元供養、分骨といった多様な供養方法が可能になります。また、遺骨の体積を小さくできるため、ミニ骨壷に収めるのも可能です。しかし、粉末状になった遺骨は扱いが難しく、こぼれるリスクが高いため、滑りにくくしっかりと蓋が閉まる骨壷を選ぶことが重要となります。

粉骨作業を自分で行うのが難しい、または手間を避けたい場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。依頼する際は、料金設定やプランの詳細を事前に確認すると良いでしょう。

FUROSHIKIでは、遺骨の粉骨から洗浄まで一人で対応しており、衛生面や安全を考慮した環境を整えています。また、インテリアに馴染みやすいデザインのミニ骨壷を『手元供養品』として提供。この他にも、遺骨や遺灰を収納可能なメモリアルフォトスタンドを取り揃えており、セットでの販売も行っています。

粉骨やその後の供養方法についてお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせをしてみてください。

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